自閉症の子どもがマンションなのにジャンプして困る

自主性を尊重…でも、どうしても止めてもらわないと困る

【親を困らせても、子どもは嬉しくない

自閉症の彼はマンションに住んでいる。
毎日ジャンプしていた。
親御さんは、何度も何度も「してはいけない」と子どもに言ってきた。
紙に書いて見せたりもした。
それでも、ジャンプは止まらなかった。
そういう人、もうジャンプをしなくなった。
ジャンプしようとすることがあったけれど、親御さんが「するの?」と聞くだけで、やめれるようになった。
今では、ジャンプしそうな様子もない。
親御さんは、毎日のジャンピングで、マンションから追い出されるかも知れないという不安があった。
心労が重なっていた。
今ではその心配はいっさいなくなった。


「自主性を尊重しないといけない」、でも、「今はやめて」「ここではしないで」
ということもある。どうすればいいのか、迷い悩んでいたこともあった。
様々な理由で、ジャンプすることを肯定的に捉えることもできる。
しかし、マンションでのジャンプは困る。
してはいけない場所では、してはいけない。
その問題を解決するカギは、親御さんと本人との運動である。
親の話を聞いて動くこと(ユアペースに合わせられるようになること)
褒められること。
それ運動を通して獲得するのです。
そういう親子のコミュニケーションとしての運動である。
丁寧に端的に分かりやすく説明しても、絵を提示してもジャンプしてしまう。
そもそも、親御さんの話を聞いていない、ということもある。
したくなくても跳んでしまう、という場合には、自分の行動をコントロールできるように練習する。
運動をどちらにもアプローチできる。


もう一つ。
親を困らせて、嬉しい子どもはいない。
だからジャンプしなくなった。
そう言える。
そういう姿を引き出せたのだと思う。


かくたつ播磨

店主・守本 悠哉(社会福祉士・公認心理師)

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