矛盾
【支援力を高める】
「自閉症の人がしている行動は、自閉症らしいものであるから、仕方がない」というようになりやすい背景を考える。
もう一つは、報酬。
福祉サービス、障害児施設、障害者福祉施設の仕事は、どんどん改善していけば、どんどん報酬が上がるシステムではない。
報酬は利用者の状態像によって決まる。
だから、重度のままであったほうが報酬は高い。
改善して、区分が下がると施設が得る報酬は下がってしまう。
報酬の構造として、状態像をどんどん良くしていこう、という方向になりにくいのである。
福祉サービス、障害児施設、障害者福祉施設の仕事は、どんどん改善していけば、どんどん報酬が上がるシステムではない。
報酬は利用者の状態像によって決まる。
だから、重度のままであったほうが報酬は高い。
改善して、区分が下がると施設が得る報酬は下がってしまう。
報酬の構造として、状態像をどんどん良くしていこう、という方向になりにくいのである。
お金だけがモチベーションではない。
どんどん良くしていけば、周囲からの評判は良くなる。
親御さんから感謝されるのは嬉しい。
状態像が良くなった子どもや利用者さんを見るのも嬉しい。
役に立っている実感は、モチベーションになる。
(自閉症の人も同じだから、役に立っている実感が必要)
どんどん良くしていけば、周囲からの評判は良くなる。
親御さんから感謝されるのは嬉しい。
状態像が良くなった子どもや利用者さんを見るのも嬉しい。
役に立っている実感は、モチベーションになる。
(自閉症の人も同じだから、役に立っている実感が必要)
しかし、良くなれば良くなるほど、報酬は減っていく。
経営としても、状態像によって決まる報酬を人件費などにあてているのだから、そのままを維持したくなる。
だから、状態像をどんどん良くしていこう、という方法になりにくいのである。
矛盾を感じる。
障害程度区分の判定調査があった。
支援してできることが増え、パニックや自傷、他害が減った。
区分判定は下がった。
すると、報酬は下がってしまった。
施設が得るお金は減ってしまった。
ある親御さんが言われた。
『学校や施設が改善してくれるものだと思っていました』
『改善するのが仕事でしょう』
企業だからというより一般的にはやっぱりそれが普通。
それで給料を得ている、それで食っているのだから当たり前。
福祉サービスは普通じゃないように感じる。
『学校や施設が改善してくれるものだと思っていました』
『改善するのが仕事でしょう』
企業だからというより一般的にはやっぱりそれが普通。
それで給料を得ている、それで食っているのだから当たり前。
福祉サービスは普通じゃないように感じる。
一生懸命で優しい。
そうなのだけれど、「ありのまま」「その人らしく」「自閉症らしく」でも支援者や施設は困らないシステムなのである。
逆に良くなった方が経営は困るのである。
そうなのだけれど、「ありのまま」「その人らしく」「自閉症らしく」でも支援者や施設は困らないシステムなのである。
逆に良くなった方が経営は困るのである。
本人はどうだろうか。
親御さんはどうだろうか。
良くすれば報酬が増え、悪くなったり、そのままだと報酬が減るシステムにならないだろうか。
そんな矛盾がありながらも、積極的に「状態像が悪いまんまの方がいいや」としているかと言えば、そうではない施設・そうではない支援者に出会うことの方が多い。
良くしたいと考えておられる職員さん・施設の応援をしたい。
職員さんたちが仕事をオモシロくできれば、自閉症の子どもや利用者さんは救われる。
利用者さんが変われば、職員さんは喜ぶ。
職員さんが喜べば、利用者さんも喜ぶ。
児童発達支援施設、放課後デイ、障害者通所施設に通っているけれど、改善を願っておられる親御さんの応援をしたい。
子どもが変われば、親御さんが喜ぶ。
親御さんが喜べば、子どもも喜ぶ。
子どもが変われば、親御さんが喜ぶ。
親御さんが喜べば、子どもも喜ぶ。