思考停止しない
【つまらない人生はイヤである】
「自閉症特有の行動」「自閉症だから」「自閉症らしい」という言葉を使ってしまうことの弊害について考える。
支援者などが、こういった言葉で自閉症の人の言動を表現するとき、思考停止してしまっている。
思考停止したところには、工夫がうまれない。
工夫がうまれないということは、支援も変わらないし、マンネリ化する。
マンネリ化すると、支援はつまらなくなる。
仕事はオモシロくなくなる。
そういう支援を受ける側だって、つまらない。
だから、自傷したり、暴れたり、物を壊したりする場合もあるだろう。
師匠は、こういう自傷や他害、大声を
『「もっと充実した生活をさせてくれ」という叫びだ』
と言った。
職員研修では、こういう話もさせていただいている。
思考停止しないで、工夫がうまれるようにお手伝いをしたい。
「そういう風に見えるけれど、本当にそうでしょうか」
「他にも要因があるのではないでしょうか」
「『したくない』のではなくて、『したいけれど、できなくて困っている』のではないでしょうか」
「『どうしたらできるのか教えてほしい』のではないでしょうか」
「成功するような工夫をしてみましょう」
そういうことを一緒に考えたい。
そして、
職員さんがオモシロがって仕事ができ、
自閉症の人が、利用者さんが、つまらなくない生活を送れるようにしたい。
ずっと廊下を行ったり来たりする人生、部屋の隅で独りきりで指を回し続けている人生は「つまらん!」のです。