自閉症の人が与えてくれた宿題 5.「自閉症特有の行動」「自閉症だから」「自閉症らしい」という言葉を使ってしまうことの弊害(1)

思考停止しない

【つまらない人生はイヤである

 「自閉症特有の行動」「自閉症だから」「自閉症らしい」という言葉を使ってしまうことの弊害について考える。

 

 支援者などが、こういった言葉で自閉症の人の言動を表現するとき、思考停止してしまっている。
 思考停止したところには、工夫がうまれない。
 工夫がうまれないということは、支援も変わらないし、マンネリ化する。
 マンネリ化すると、支援はつまらなくなる。
 仕事はオモシロくなくなる。

 

 そういう支援を受ける側だって、つまらない。
 だから、自傷したり、暴れたり、物を壊したりする場合もあるだろう。
 師匠は、こういう自傷や他害、大声を
 『「もっと充実した生活をさせてくれ」という叫びだ』
 と言った。

 

 職員研修では、こういう話もさせていただいている。
 思考停止しないで、工夫がうまれるようにお手伝いをしたい。
 「そういう風に見えるけれど、本当にそうでしょうか」
 「他にも要因があるのではないでしょうか」
 「『したくない』のではなくて、『したいけれど、できなくて困っている』のではないでしょうか」
 「『どうしたらできるのか教えてほしい』のではないでしょうか」
 「成功するような工夫をしてみましょう」
 そういうことを一緒に考えたい。

 

 そして、
 職員さんがオモシロがって仕事ができ、
 自閉症の人が、利用者さんが、つまらなくない生活を送れるようにしたい。
 ずっと廊下を行ったり来たりする人生、部屋の隅で独りきりで指を回し続けている人生は「つまらん!」のです。 


かくたつ播磨

店主・守本 悠哉(社会福祉士・公認心理師)

所在地:兵庫県西宮市6

E-mail:kakutatu.harima@icloud.com

西宮市を中心に芦屋市・尼崎市・宝塚市の方

神戸市・明石市・加古川市の方

その他の地域にお住まいの方も

ご相談ください



*強度行動障害(自傷や他害、多動、こだわり、大声など)で困っているお子さんや成人の方、ご家族に、自宅で、施設で出来る改善方法をお伝えさせていただいております。

*発達障害・自閉症の療育として、身体の発達と運動と算数学習に重点を置き、ご本人が成功体験を積みながら、衝動をコントロールし、ご家族と一緒に暮らせるように支援しています。

*行動の原因・気持ち(本当に言いたかったこと)を考え、育て方・導き方を、家庭で出来る方法で提供します。