自閉症の人が与えてくれた宿題 3.初めて読んだ自閉症の人について書かれた文章について(2)

自閉症の人の行動をどう観て、どう捉えるか

【決めつけないで見れば、違うものが見えてくる

 初めて読んだその文章には、
 『自閉症の人がしている行動イコール自閉症特有の行動と書かれる。しかし、それは勘違いであって、しっかり教れば、そのような行動をしなくて済む』
 教えることが出来るのであるから、
 『自閉症特有の行動だと断定して、そのままにしていたり、危ないことをさせているのは、周りの人間が手を抜いていると言える』
 というようなことも書かれていた。

 

 そうすると、一つ目の施設で、コーヒーにこだわり夜も眠れなくなった人が受けていた(にしていた)支援、僕が見た支援は「手を抜いていた」ということになる。
 衝撃的であった。
 しかし、「やっぱりそうだったのか」と腑に落ちた。
 そして、「教えることができる」つまり「良くすることができる」という希望をもった。
 腑に落ちたからこそ、希望をもったからこそ、この文章のめり込んだのだと思う。

 

 僕は、
 「自閉症の人の行動を見て、『自閉症だから』と決めつけない」
 「しなくて済むように教える支援をする」
 「どうにかして良くする」
 と決めた。

 

 『自閉症だから』と決めつけずに、自閉症の人を観ていたら、「自閉症の人はわけがわからない」ではなくて、自閉症である前のその人自身(人となり)が観えてくることに気づいた。
 こういう観方についても、個別指導や職員研修でお伝えしている。
 『自閉症だから』『不思議な人だね』という思い込みをなくして、「その人自身」と付き合ってほしいと思う。 


かくたつ播磨

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